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姿勢改善とピラティス

ピラティスの効果の一つに姿勢の改善があります。

ストレッチの効果や筋力がアップされることにより姿勢がよくなるだけでしょうか。

悪い姿勢のデメリットはカッコ悪いだけだと思っていませんか。実は、呼吸やむくみにも関係しています。

胸を張って立っていると腰が痛くなったり、疲れると感じている方も少なくありません。そもそも、良い姿勢ってどんな姿勢でしょうか。

どうしてピラティスで姿勢がよくなるのでしょう。

目次

悪い姿勢と良い姿勢

どちらの方が老けてみえるでしょう。
一般的に、筋力が落ちる → 背中が固く、丸くなる → 老けてみえる
bの方が老けてみえるかと思います。

見た目だけの問題だけではありません。
筋肉や靭帯などに無駄な緊張がおこり、
・肩コリ
・腰痛
・膝の痛み
などを起こすだけでなく
・消化器系(便秘)
・循環器系(むくみ)
・呼吸器系
などにも影響を与え、なんとなく調子が悪い(不定愁訴)状態を起します。

現実的な一つの例

現実的な一つの例をあげます。
毎日のデスクワークで何時間も座っている

股関節はいつも折れ曲がっている(屈曲)状態が長時間続く
背骨(全体が屈曲)、肩(丸くなる)、頭部(前に出る)

立った姿勢でも、股関節が伸びないので 膝(屈曲)、足(底屈)になる。

その際の体の状態は
股関節や膝関節では、屈筋群が短縮 伸展筋が伸長
足関節では、背屈筋群が短縮、底屈筋群が伸長
背骨は、本来のS字カーブが失われ、椎間板が圧迫され、椎骨の間が狭まる

足や膝股関節が十分伸びないまま、言い換えると関節が適切な位置にないまま、歩いたり階段の上り下りをしたりと日常生活を送ります。
試しに、膝を曲げたまま、歩いたり階段の上り下りをしてみてください。
太腿、ふくらはぎ、腰、様々な場所に疲れを感じるかと思います。
関節が本来の位置になければ、いつもどこかが緊張している、負担がかかっている状態です。

良い姿勢とピラティスの役割

良い姿勢では、関節が適切な位置にあることができます。そして筋肉、靭帯などの無駄な緊張がなくなります。筋肉や靭帯は本来の力を発揮しやすくなります。

ピラティスは、その状態(日常のくせ)をリセットし、適切な動きを促します。
人の手ではなく、自分自身で動かすことにより正しい動きに書き換えていきます。
その結果、それぞれが本来の位置に戻り、姿勢がよくなります。

フランクリンメソッドの創始者、エリック・フランクリンは、
「理想的なアライメントでは、身体構造が、許す限り、身体の中心軸に向かって、全ての身体のパーツが収められているものです」と述べています。
Aの姿勢は、中央の線に体が集まっています。ということは、立っている時かかる重力に対して、無駄な緊張なく居ることができます。
これが、体にとっての良い姿勢ということになります。
エリックの「許す限り」とは、その方の持って生まれた骨格(条件)にもよるということです。人種、性別、年齢、ケガなどとも関係します。
生まれつき、腰椎の前へのカーブの深い人、股関節のはまりの浅い人と十人十色と言っても良いかと思います。骨の特徴を活かすように体を使います。
例えば、股関節のはまりの浅い方は、深くしようと股関節を折り曲げる(屈曲)という状態になります。そうすると、上体は前に傾いていくので背筋群は倒れすぎないようにと緊張します。股関節の屈筋群は短い状態で伸筋群は長い状態で緊張を強いられます。これが、より股関節を屈曲させ、負担を増加させる原因の一つとなり得ます。ピラティスのマシンを使うことで股関節に負荷をかけずに、正しい動きにより近づけていくことができます。

事故などのアクシデントを除き、ケガや痛みが出るということは、多くがケガをしやすい、また痛みがでやすい体の使い方をしています。
例えば、椎間板ヘルニアの方は、そのような体の使い方を日々繰り返していることが考えられます。手術など治療した後、また起こさないようにピラティスで体の使い方を変えることが必要だと思います。

また、アクシデントで骨折をした場合、なるべく支障なく生活できるようするのが、リハビリテーションです。それを、負荷を分散させ痛みが出にくい体に、その方が必要とする動きをより満足いくようにしていくのがピラティスです。スポーツを楽しみ、快適に生活をする、QOL(生活の質)を向上させるのもピラティスの役目です。
ピラティスがポストリハビリと呼ばれる所以です。

「ピラティスは、自分自身で動いて、動きをかえることで姿勢を変えます。」

人は直立不動で生活できません。動けばいくら良い姿勢でも当然くずれます。そこで、またこの姿勢に戻れるか、戻れるような体の使い方ができているか、ということになります。
それが、人の手を借りてではなく、自分で動きを変えることの重要なポイントです。
正しい動きで関節を適切な位置に置く、それがピラティスで姿勢がよくなる理由です。